COP27 米国ケリー大使が新たな排出権取引制度を提案したけれど・・ 実効性はどこまで

 米国のジョン・ケリー大使(気候変動担当)がエジプトで開催中のCOP27で新しい排出権取引制度を提案しました。アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏の環境財団やロックフェラー財団が支援を表明したほか、マイクロソフトやペプシも参加を検討しており、世界企業が参加する排出権取引制度が誕生します。この制度を活用し

炭素税見送りの代償は大きい 日本のエネ改革も見送り、エネ安保も見送り

 政府・与党は2023年度の税制改正で、炭素税の導入を見送りました。残念ながら予想された結果です。炭素税は地球温暖化の主因とされるCO2の排出抑制に直接的な効果を与える税制として欧米ではすでに導入されている国が相次ぎ、今後も増える続けるでしょう。しかし、日本は早くから経団連が企業経営に重い負担を招く

ヨシムラ・フード、製麺会社を買収、再生と継承が問われる経営のESG  中小企業の買収は続く  

 ヨシムラ・フード・ホールディングスが2022年11月4日、丸太太兵衛小林製麺(札幌市)の発行済株式100%を譲り受けると発表しました。ヨシムラ・フードは食品産業の中小企業を中心に経営指導や事業継承を手掛け、企業買収も積極的です。中小企業の事業継承は深刻さを

エフピコ Eco*Ten8・1点 プラスチック製品の不安を信頼へ、自社製品の価値を高めるリサイクル

 エフピコが経営戦略で貫いているのは、常に消費者の厳しい視線にさらされていることを忘れるな。手軽に使える割安な容器といった生産者の論理を振り回しても理解されず、反発を買うだけ。その経営判断に腹を括ったのは1981年。同業者の反発を買いながらも、白色が当たり前だった食器トレーにカラートレーを導入した時

エフピコ Eco*Ten 8・1点 プラスチック容器は生き残るか 、構想力で過去と未来を切り拓く

  エフピコの社名を知らなくても、その製品に触れたことがない人は居ないはず。スーパーなど生鮮品を販売する棚の前に立ってみてください。目の前にはプラスッチ製容器に収められた生肉、鮮魚、野菜がずらり。素材の新鮮さを保ちながら、搬送や取り扱いで傷がつかないよう守られています。それがエフピコ。食品トレーのシ

日清製粉 名門の殻を破れずEco*Ten4点 近い将来ESGの大きな壁に直面しそう

 小麦粉は世界的な農産物の価格高騰、食料不足を象徴します。気候変動の影響を大きく受けるのはもちろん、ロシアによるウクライナ侵攻で明らかになった通り、戦争など政治不安が需給に直結します。 日本国内でも大幅な食品値上げが相次いでおり、その主因の一つとして小麦など農産物や食料油の値上げがあげられ、

森永乳業 初めてグリーンボンドを発行 企業姿勢を対外的に説明する手段にも

 森永乳業が初めてグリーンボンドと呼ばれる社債を発行すると発表しました。「サステナビリティ中長期計画 2030」を作成し、今期の2023 年 3 月期をサステナ ビリティ経営の実現を目指すスタートラインの年と設定しています。計画の柱は「食と健康」「資源と 環境」「人と社会」の 3

星野リゾートがグリーンファイナンス、環境関連の資金調達のチェック度は?

 星野リゾートがグリーンファイナンスを発表しました。環境格付けに基づいて金融機関から資金を借り入れ、環境に配慮したホテルや旅館に活用します。ESGやSDGs、環境を切り口にさまざまな資金調達手法がありますが、星野リゾートがグリーンファイナンスを通じてどんなことをするのだろう。そんな視点から資料を眺め

法人のふるさと納税、寄付と献金の違いはどこに 列島改造論から生まれた電源3法を彷彿

 法人が自治体に寄付するふるさと納税が増えているそうです。10億円超の自治体は6市町村 日本経済新聞10月22日付け記事によると、法人によるふるさと納税の寄付額は2021年度が前年実績に比べて2・1倍に急増しました。法人を対象にした制度が開始した2016年以降、10億円を超える寄付額を集

ホンダとGE がバイオ燃料SAF100%でジェットエンジンをフル稼働

 ホンダ とゼネラル・エレクトリック(GE)がジェット燃料を動植物由来のバイオ素材を利用した「SAF」100%に設定して、エンジンのフルパワーを引き出すことに成功しました。航空業界は、ジェットエンジンが排出するCO2が地球温暖化を招く温室効果ガスとして削減を求められており、対応策のひとつにSAFの活

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