日本製鉄 シアン流出の報告漏れ ESG経営の評価漏れもあぶり出す 

 改めてESGやSDGsに関する経営評価の難しさを痛感しました。日本製鉄が千葉県君津市の工場から有毒物質シアンを流出させ、しかも法定基準値を超えた検査結果39件を3年間以上に渡って公表していないことがわかりました。またシアン流出以前に工場から吐き出された脱硫液の検出についても、高い検出値を無視して低

JurassicWorldと共生できるか、それとも人類がJurassicWorldになるのか

はたして、地球を支配するのは人類か、恐竜か、それとも共存を選ぶのか・・・。シリーズの壮大なる終焉を見届けよ(ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のパフレットから) というわけで、映画を見てきました。小学生の時に恐竜にハマって以来、ゴジラ、モスラの映画とともに地球と生物の世界観を養ってきました。

ESG・SDGsの経営 金融サービスと製造業を並べて評価するのは公平か

 SDGsやESGを評価基準にした企業経営の調査が増えています。地球環境問題は世界的な関心事だけに、調査の実施主体は大手会計事務所やシンクタンクにとどまらず、新聞や経済誌などさまざま。幅広い層からの反響が大きい証です。ESGなどをテーマに設計した投資商品もどんどん増えています。投資効率の良さを重視し

環境農家とESG・SDGs 環境を日本語で考える力 英語で考える力

 環境農家という文字に軽い衝撃を覚えました。これまで何度も目にしていてもおかしくないはずです。にもかかわらず、あるテレビのドキュメンタリー番組で登場した人物が「環境農家」のタイトルで紹介された時、意表を突かれた思いでした。漢字4文字の重みを痛感 日本語の強さを改めて痛感しました。たった4文字

限界無しのGenkai集落 外国から多くの才能を日本国籍並みの自由度に

 もう10年前のことです。米国ニューヨークの近代美術館を訪れ、好きなカンディンスキーとピカソの絵画を見にいきました。久しぶりなので館内をぶらぶら巡っていたら、米国の新しい移住構想を提案するコーナーで足が止まりました。ルービックキューブのように人材と才能を引き合わて妙み発揮 目の前にはルービッ

企業のESG度を測るインパクト指標「見える化」が見えない落とし穴に嵌る 知らず知らず銀河の彼方へ

 経団連が活用を呼びかけている「インパクト指標」を改めて理解しようと試みました。途方に暮れました。 きっかけは経済・金融情報サービスのブルームバーグから届いた1通のメール。2022年6月に企業と投資家の対話に活用するよう提案した「経団連のインパクト指標」。この指標84項目のうち9項目でブルー

ディスコ Eco*Ten 10満点の8・0点 SDGsの総花的な贅肉を削ぎ、強い分野をより研磨する

 半導体の精密加工メーカーのディスコをEco*Tenしてみます。 創業は第二次世界大戦前の1937年。砥石の技術をもとに事業化しました。呉市は日本帝国海軍の本拠地で、戦艦大和を建造した造船所が今も健在です。余談ですが、大和を建造した大型機械が元気に動きているのを見た時は、日本の製造業の凄みに

富士通 聴障害者向け電車発着の動画表示  乗降客の心に大きく響く

 JR上野駅のホームで少年がお母さんに向かって手話を披露していました。背のすぐ後ろには清涼飲料水の自動販売機。その上には大きな画面を備えたディスプレー機が載っています。ちょうどホームに山手線が進入してきました。画面では駅員が手話で電車の到着を伝え、しばらくしてからドアが閉まりますと注意を喚起します。

キーエンス Eco*Ten は10点満点の6・5点 環境は身の丈に合わせて努力

 高収益企業の代表選手であるキーエンスを評価してみます。事業そのものはセンサーを軸にした自動制御技術を中心に事業を拡大している日本でもトップクラスの優良企業です。Eco*Tenの簡素な評点に異論を持つかもしれませんが、欧米の債券格付け会社を真似て勝手格付けに挑みます。 キーエンスの業績はずば

「サッポロバレー」再び シリコン製より猥雑なカオスからアイデアと自信を

 北海道札幌市が「サッポロバレー」と呼ばれたことを知っていますか。米国西海岸のシリコンバレーから世界の最先端技術をリードする若い企業が数多く輩出されるバイタリティに憧れて、世界各地で「〇〇バレー」と呼ぶことが流行していたこともありますが、札幌市からも世界から注目される起業家と事業が相次いで誕生してい

TOP