デンソーEco*Ten(上) 実力は最強クラスでもトヨタへの忖度か、最前列に登場せず、残念!

 デンソーのEco*Tenに挑みます。 長年、製造業を取材してきた経験からいって、デンソーは日本最強クラスの実力を持ち合わせています。トヨタ自動車が率いる自動車部品系列グループの最前列に並ぶ実力のみならず、幅広い技術力はいずれも最先端の水準。世界最大の半導体受託生産会社のTSMCが熊本県で建

ダボス会議 悲喜劇の舞台に形骸化、そろそろ賞味期限切れが迫っている

   「日本の社会はおじさん中心の社会だった。昭和の名残りある。これを大きく変えなければいけない」。西村経済産業相がスイス・ダボスでにこやかに語っている姿は、かつて取材した倒産寸前の企業経営者とダブって見えました。明日の運転資金もないのに「これから経営改革を進めなくち

アイサンテクノロジー 三菱商事と提携して自動運転サービス 民間主導で地方のインフラ改革を

 測量・土木用ソフトウエア開発のアイサンテクノロジー(名古屋市)が三菱商事と共同出資の会社を設立して、自動車の自動運転関連のサービスを開始します。両社が積み重ねてきた自動運転の実証試験や技術を使い、自動運転を利用するためのサービスを「ワンストップ」で提供するそうです。アイサンテクノ

日揮Eco*Ten7・2点(下)一瞬の奢りが盤石の牙城を砂上の楼閣に 強さを守る自身への厳しい視線

 日揮は総合エンジニアリング会社として多くの技術や人材を集め、一つのコンビナートを構築します。綿密に設計し、長い歳月を重ねて施工する長期プロジェクトがほとんど。個性的な演奏者を集めて交響曲を演奏する指揮者のようなものです。 だからでしょうか。日揮といえば、最初に思い浮かぶ人物がいます。重久吉

日揮 Eco*Ten (上)エンジニアリングの王者は脱炭素、気候変動を飲み込み、変革を続ける

 エンジニアリング会社の日揮をEco*Tenします。 環境経営の評価が難しい企業のひとつです。なにしろ石油・ガスなどエネルギーの資源開発に深く関わっているだけに、環境破壊・汚染はもちろん、CO2など温暖化ガス排出に対する批判は日常茶飯事。多くの批判などにどう答えるのか。万が一にも環境破壊・汚

靴箱が教えるリサイクルの経済 年末は小売店のご都合主義で押し付け合い、結局ゴミに

 お正月明け、驚く経験をしました。毎日散歩に履く靴の底がすり減ってしまい、新年を機会に買い換えることにしました。駅前の大手スーパー内にテナントとして入居している有名靴チェーンに初売りキャンペーンも期待して向かいました。ドイツの人気ブランドでありながら、外見がちょっと小太りなせいか、大幅な割引価格。靴

日本電産 業績達成優先で、環境・ESGのビジョンは必要最低限 Eco*Ten5・0点

 かつてのキーエンスを彷彿しました。日本電産です。環境、ESGなどを説明する経営計画をホームページで眺めていた時でした。 日本電産は、言うまでもなく日本を代表する高収益企業。創業者の永守重信さんは株式投資家ならほとんどの人が注目している人物です。彼の一言が日経平均を動かすと言われました。事実

川崎重工 既存事業から新たな改革レシピを創出 Eco*Ten6・4点 Kawasakiの美学に酔う

 川崎重工業の環境経営度をEco*Tenします。 三菱重工業、IHIと並ぶ日本を代表する機械メーカーです。明治から始まった近代日本への転進を実現するうえで、欠かせない造船、生産機械、航空機、自動車など数えきれない生産品目を手掛け、日本経済の基盤を支えてきました。中高生の頃には、第二次世界大戦

ESG、GXがあれば借金は怖くない 嵐の債券・金融市場に打ち出の小槌が登場

 2023年はESG、GXの冠を載せた新しい債券が大量に発行されそうです。まず国債。政府は脱炭素を目的にした「GX経済移行債」が1・6兆円分を発行されるそうです。2023年度当初予算で5000億円を予定ししていましたが、22年度第2次補正予算でも盛り込まれた脱炭素事業のうち1・1兆円分を加えることが

地域は過ちを発信できるか③日本初の公害の地、足尾が伝える近代日本の息吹きと未来

  群馬県日光市足尾町に博物館があります。江戸時代から日本有数の銅山として日本経済を支え続けた足尾銅山の歴史と数多くの逸話が紹介、展示されていま。産出する銅は鋳造されて「寛永通宝」となって江戸時代の経済を、明治以降は日本が進めた富国強兵を支えました。江戸の通貨、明治の富国強兵を支える

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