日本経済新聞社で40年間勤務した後、独力でメディアサイトを立ち上げました。新聞社時代は自動車や原子力・石油・ガスなどエネルギー、航空・船舶の運輸など企業・産業、地方経済を軸に現場取材を重ねました。記事もたくさん書きました(笑)。

 海外駐在時はアジア太平洋を飛び回り、地球儀では水色の海面にしか見えない島々に人が住み、古代から脈々と築いた文明・文化が生きていることを痛感しました。世間を知ったつもりの自分は、実は日本や欧米などに目を奪われていた自らの視野の狭さを知りました。いろんなところに住んでみるものです。

もう少し詳細な記者経歴は以下の通りです。

1980年、日本経済新聞社編集局へ入社しました。新人時代は当時暗黒大陸と言われた流通業を担当することになり、問屋さんや外食産業を多く取材しました。「問屋といえば船場」というぐらいしか思いつかなかったのですが、日常生活を支える偉大なる黒子役であることを知るとともに、日本独特の複雑でかつ薄利多売の現場を見ることができました。日本経済の裏舞台を見る貴重な経験でした。

 また、日本の飲食業界を築いたマクドナルドの藤田田さんやロイヤルの江頭匡一さん、ドトールコーヒーの鳥羽博道さんらカリスマ経営者にお会いし、学ぶ機会もその後の記者人生に役立ちました。

 また牛丼チェーンの吉野家が倒産した頃でした。阪南畜産の浅田満さん、日本ハムの大社義規さんらから牛肉の世界を教えてもらえる貴重な経験も得ました。教科書には書かれておらず、誰に聞いても教えてくれない経済が血を流しながら、融通無碍に変わっていく様を目撃。彼らの強烈な個性には大きな衝撃を受けました。

 2年間の新人修行の後、金沢に移り住み、北陸を中心に観光と原子力発電所という両極端なテーマを追いかけます。北海道で育った私にとって「日本」がぎゅっと押し詰められた金沢の文化や習慣は、異国に住むのと同じでした。1年間は日本語ができる”外人”として生活しましたが、「金沢」「北陸」をようやく理解できるようになり、初めて「日本」「Japan」を知ることができたと思っています。

 今でも人生最大の自慢は金沢3年目に町内会の役員に選ばれたことです。前田利家とともに金沢に移住した板前さんの子孫が400年前から住む古い町です。町内会役員は一人前として認められた証でした。その後の記者生活の基礎を鍛えていただいたと感謝しています。

 東京本社に人事異動してから自動車、エネルギー、運輸、エレクトロニクスなどを軸に取材経験を増やしてシドニー駐在となりました。アジア太平洋の自由貿易圏構想のAPECを現地で取材するとともに、自分一人で何ができるかを試してみたかったこともあります。東京本社勤務になってからは、デスクや部長、編集局次長などを経験。新聞が出来上がるまでの過程を自分なりに習得したつもりです。金沢、広島、大阪、地元の北海道などに短期間ですが赴任し、日本列島の広さと狭さを体得したつもりです。

 この10年間は日経グループのテレビや映像制作の会社社長も経験しています。大学時代、新聞研究所で「新聞とは何か」「伝えることとは何か」を勉強したつもりです。新聞とテレビ、ネット映像それぞれのメディアから学んだことをこのサイトで活かし、「伝えること」の可能性を広げる挑戦を続けていきます。

 

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